フォアシュピールに行ってきたのでレポします。
何で行こうと思ったのか。それは私がゲムマ前日の有休取得を会社から止められたからだ! くそうくそう! というのもあるのですが、イベントおたくでもある私としては、大変盛況であったこのイベントを一目見ておきたかったのです。予算的にもぎりいけましたし、ゲムマ作家勢とゲームをする機会は、年内あるか怪しかったのもあります。
初めての会場、幡ヶ谷(はたがや)をはりがやとずっと呼んでいたのは内緒だぞ! 場所が住宅街のど真ん中で、めちゃくちゃ分かりづらくて困りすぎました。トラップかよ!
私はこの手のイベントに参加する時、有名作をチェックしたりはしないことにしています。一期一会を大事にしたいのです。とはいえ、今回1日目は昼から参加が確定しているため、どこまで試遊出来るかな?
あらかじめ言いますと、あんまり褒めていませんので、該当サークルの皆様にはあらかじめごめんなさいと申し上げておきます。でも削除を求められても削除はいたしません。
遊んだゲーム
アイスブレイクゲーム「おひとつどうぞ」(橙華堂)
アイスブレイク用ふんわりゲーム。内容はほぼ薔薇と髑髏だが、会話が生まれる工夫をいくつも仕掛けている。相手のカードを取る時に必ず名前を呼ばなければならない為、ゲーマーほどしくじる。メカニクスはほぼ流用だが、アイスブレイクとしてはよく考えられている。
特筆すべき点はぬくもりある手作りコンポーネント(こう言うの、結構好き)と、何より橙華堂の中の人のインストのうまさ。多分フォアシュピール参加者で12を争うインストのうまさじゃないかと感じた。ホストとしてのもてなしの心を十分に感じられる良い体験でした。
KILL BOSS the GAME(つきのふね)
一時期メディアに取り上げられたせいでやたら流行った社畜ゲー。悪いボスをボコるために協力する。ダイスを振って様々なボーナスを獲得するが、一度出た目が二度出ると上司のハラスメントを受け、ダメージを受ける。どれかの能力が0になると脱落。集めたボーナスをかき集めてボスを物理的に倒すのだ! 物理的に倒しちゃったら手が後ろに回るのでは????
それはともかくとして、残念ながら状況に対して積極的にコミット出来ないので(頑張ってダイス目がダブるのを覚悟でアイテムを集めるか、諦めてボス戦に備えるかの選択しかない)運ゲー感が否めない上、HPカウンターが明らかにコスト削減でUIがひどい(写真左側)。そこコスト削るところじゃねーから! ネタ自体も流石にコーン送り付けは笑ったけど、やしろあずき先生がかわいそうなのでやめてあげてください。完全に運ゲーなのだけれど、運ゲーなら運ゲーで、バトルで起こった現象が勝手にドラマになるようなネタの仕込みや仕組みが欲しい。
インストはかなり凝った仕込みをしていてすごい! と思ったが、肝心のゲームのルールが抜け落ちすぎていてゲーム中に説明されたりして、こんなにふんわりしてていいの? と不安になりました……。
八人の魔術師(ゲームNOWA)
※写真がぶれぶれで使えるレベルではなかったため、テキストのみです。
ベテランかぶけんさんの2人用ゲームのリメイク。アートワークもたかみまこと氏のヴィジュアルで生まれ変わり、かっこよくなりました。系譜としてはふるよにやブレイドロンドなどの、固定デッキで戦うタイプの対戦ゲームです(ふるよにやブレイドロンドと違って、二人が完全に同じデッキを使うタイプなので「きょうあくなまもの」の方が近いか。やったことないので知らんけど)。
実はこれ系のTCGの延長的なゲームが全般的にめちゃくちゃ苦手で好きになれない上、2人用ゲームはめったに買わないので、プレイはさせていただいたのですが、見送りはほぼ確定でした。
こういうゲームは今ブームが来てる感じがあるので、今リメイクしたのは正解と思います。好きな人はめちゃくちゃハマると思います。システムがとても練られてるのは苦手なりによく分かるので。ただ、やはりカードの内訳覚えてからが勝負って言うタイプのゲームですね。
信仰通貨(HLKT工房)
相場ゲーと聞いて(ガタッ)。信仰がテーマなので、クトゥルフもスパモン様もいるよ! 最近金融系のゲームにやたら惹かれるのでプレイ。通貨毎に勝利点の計算条件が異なる5種類の通貨をやりとりしてセットコレクションを作るのですが、条件が他プレイヤーの動向にかなり左右されるので、その翻弄され具合をどう評価するかですかね。お金は1種類ずつしか交換出来ない上、交換した枚数で相場が変動するので、売る枚数も重要。
めちゃくちゃよく出来てる予感はするのだけど、次プレイした時にこうしよう、ああしよう、という指針が立てられる気が全くしない。
カタラ13(Glory's works)
少ない枚数の読み合いゲーといえばRED OUTのGrory's works。正直これ系の「少ない枚数で読み合いギャンブル」系はもう手本引きでいいんじゃないか説まであるので(あと2人用買わない勢)興味はなかったのですが、やらずに評価は出来ないのでせっかくだから赤の扉はないけど遊ばせて貰いました。
カタラ13は1と2と3が4枚ずつ(だっけ?)の髑髏(脱落)と白紙が2枚の、場にあるカードを引いて出た数字の数だけ交互に宝石を取っていき、ちょうどの数字で最後に残った聖杯を取ったら勝ち(超えるとバーストで取れない、脱落)「数字を言っていき、30を言ったら負け」のヴァリエーションですな。
各プレイヤーに一枚ずつカードを配り、それを引いてもよいんですが、各手番に1回誰かに質問が出来て、YES/NOで答える。髑髏の人は嘘ついてもいい。みたいなルールで情報を追加する感じです。
正直相手に質問しても相手のカード引かないとほぼ関係ないしなぁ……とか、場に円形に置かれたカードの方が多すぎて情報増えねえし、初手や2番手で髑髏引くと悲しみに包まれるし、絵はかっこいいけど駆け引きの面白さはあんまりないですね。
もう一つのお金とライフを奪い合う2人用ゲームは、本当に読み合いしかないタイプのゲームでしたが、これライフとお金分ける意味あったかな? 感あり、正直どちらも好みではありませんでした。
私自身が読み合いゲーって属人性が高すぎる点があまり好みでないので、その点でもあんまり楽しめないですね。読み合いゲーなら、情報の露出による推理の要素が欲しいかな。
空中都市アーレア(くじらだま)
空中都市に探検に行く冒険家達のダイスチキンレース。提示した数だけダイスを振り、小さい数だと先にダイスを振れるのでバーストしにくいが、点数は伸びない……みたいなやつです。ダイスゲーム好きなのでチャレンジ。
振り直ししたりは出来ませんが、罠カードの状況を見ていくつを提示するか、点数的に勝負をするか引くか、などを考えつつ指を出し、そしてサイコロを振ると言うメカニクスはとてもよく出来ています。これは面白い!
惜しむらくはロゴのフォントがクソ読みづらいことです。カードデザインはスキ。結構盛り上がるタイプのゲームなので、ダイスゲー好きにはオススメしたい。
TRPG脱出ゲームUREG(アレグ)(遊学芸)
TRPGライク脱出ゲーを10分でやりませんかというフレーズに惹かれて座ってみる。能力値はないが一応キャラクターカード的なものはある。謎解き自体は対面だと10分どころか5分で終わっちゃうレベルだったが(自分がTRPG10年選手だったのもあるかも)、オンラインなどでルルブ持ってない若い子にTRPG体験をさせる的な使い方としては需要が期待出来ると思う。おそらく、ターゲットとしては「毒入りスープ」的なゲームを遊びたい層を狙ってるんだと思う。
クトゥルフ神話TRPGはああいう箱庭クローズドを遊ぶタイムのゲームではないんだけど、クトゥルフじゃなくてよくね? 的な方向でアプローチするのと手も良いのでは。キャラメイクも要らないし。しかも公式シナリオがいっぱい用意されてるの好感度高い。どちらかというとオンラインセッション向け。
気まぐれネコのシェフたち(マタタビ茶屋)
ねこのシェフが料理を作るので、美味しそうなタイミングでカードを取りに行こう! でも生焼けやお焦げの料理はマイナス点、というゲーム。バースト+読み合いバッティングの系譜なんだけど、正直これ系はめちゃくちゃいっぱい出てるので、差異をうまく出さないと難しいと思うな。
カードの視認性が悪い(数字が小さいとか)のもよろしくない。絵自体は美しいのだけど、単色カードってデザイン的に難しいですよ。
CATTLE MUTILATION(INVADE.)
今の国産ゲームを遊ぶ日本人ボードゲーマーの好みど真ん中感のあるアートワークの、変則神経衰弱ゲー。ルールを聞いたとたんこれはムリだと思いました。記憶ゲーってかなり神経使うので、ゲーム会終了10分前に遊ぶゲームじゃないと思うんですよね……(笑)。
体調的に万全な状態でならまあワンチャン遊んでもいいかなと思うんですが、正直記憶ゲーは疲れるんで好きじゃないのでやらないと思います。ごめんなさい(ゲームが悪い訳ではないと思います、純粋な好みです)。
めちゃくちゃ遊んだあとはボドゲ登竜門ですが、これは別途エントリーを立てます。