邪教の大神官は二度ノックを鳴らす

ボードゲーム関連ブログ。だいたいレビューと感想。本家ウェブサイトはhttp://tantramachine.com

DEUS(デウス)

boardgamegeek.com

 

bodoge.hoobby.net

 

システム Sébastien Dujardin

アート 
Maëva da Silva
Christine Deschamps
Paul Laffond
Ian Parovel

2人~4人

60-90分

2014年

PearlGames/ホビージャパン

**どんなゲーム?

 自分の文明を一番発展させた者が勝ち!
 文明を発展させるために建物を建てたりエリアマジョリティ蛮族を撃破やら交易やらで稼ごう! と言うゲームです。

 カードのプレイングに特徴があり、カードをプレイするor捨てて捨てたカードの種類による特殊能力でボーナスを得るかの二択です。カードをプレイすると同系統のカードが再度起動するので同色を集めたくなりますが、得点源の神殿カードは平たく色々な種類のカードをプレイしないとたくさん建てられません。

 

**レビュー

 BGAアルファ版でプレイしたのでスクショなどはナシです。PearlGames好きなのでドゥジャっておかなければと思い(また変な造語を作る)インストをお願いしつつBGGにアップされた日本語ルールを参照などさせていただきつつ取り組みました。先達のあらまほしき事よ。

 ルール説明などははしょりますが、一日で3回もデウスを遊んだ人はなかなかいないんじゃないかと思いますw まあ全て最下位でした。お察し。

 色々なところで散々書かれておりますが、大変収束性の悪いゲームでございます。7Wondersで言うとこのギルドカード的な神殿のコマがストックから枯れるか、さもなくばみんなの資源(笑)蛮族狩りが完了したら最後に一手番して終了なのですが、明らかに特定のプレイヤー以外が取りに行っても旨くない場所、囲碁で言うところの死に石的な手をわざわざ他プレイヤーが打ちに行く必要もない場所であったり、そもそも取りに行くべきプレイヤーがそのカードを引けてないとかでゲームが終わらないと言うパターンが頻出します。このゲームプレイの前に軽く情報を仕入れては居たのですが、ぶっちゃけ初手はカードドローよりもボードの如何に良いポジションを取るかが超超超重要で、青のカードがとにかく終盤に必要になる為(※置けないとゲームが終わらない箇所が複数出てくるうっかり蛮族集落に目を取られて水に囲まれたへんぴなエリアなんかを取りに行くと終盤何もできないみたいなことは普通に起こります。なお一応勝利点3点を消費することで、外周の好きな空きスペースに建物を建てられるようになりますが、勝利点に絡めるようなところは大体みんな序盤で取るからね……。もちろんそれで巧く得点を稼げそうなところなら飛び込む価値はありますが、それをやるなら中盤~後半で、終盤ではないです。
 テラフォーミング・マーズみたいに得点を稼ぐためにゲームを終わらせる、と言ったようなプレイヤーに依存したゲーム終了条件のコントロールではなく、純粋に「終わらせられない」なので消化試合延々する的な展開にほぼ必ずなるのでホンマ辛いっすわ。

 とにかくこのゲームは青と赤のカードが異常に重要度が高いのですが、青は序盤積極的に打つカードじゃないし、そもそもカードの能力が資源交換なのですぐ打ってもうま味がない。多分青が序盤強くないのはわざとなんでしょうけども……。
 エリアマジョリティで得点源たる蛮族集落を取得するのがメインの得点源ですが、ぶっちゃけそこをあまり絡まないようにしてもそこそこ得点が取れるようではあるので(でも相当特化しないと難しそうだし、特化戦略だと第二の得点源である神殿が配置できないんですよね)中途半端に色気を出さずに建物得点で絞っていけば実はまあまあ稼げたりするのだろうかと思ってはいますけど、どうなんでしょう。

 とにかく、マップ初期配置でババをつかまされないことが重要であるとか、収束性がぐだぐだなところとか、どう考えてもこれ製品版じゃなくてベータ版ですよねディベロップメントもうちょっと真面目にやれやって言う気持ちでいっぱいになっちゃいます。確かに面白くはあるんだけどね……。リプリント版が今年出るそうなので、ルールが大幅に改稿されていることを期待したいです。ソレニアみたいな綺麗なゲームも作れるだろドゥジャルダン! 第二版が出たら、もしかしたらモジュラータイルの水面が大幅に減ってるかも知れませんね。

 あと今時感あふれるポリコレ的な、もしくは歴史・神話ベースのお話なんですけど、ギリシャ神話テーマっぽいのに(曖昧)、なんで蛮族襲撃して勝利点なの? テーマ的にもあまりあってないし蛮族=異邦人を攻撃して点数を稼ぎます、って違和感がぬぐえませんでした。まあテーマ適当に乗せたのかも知れないですけど、今時のヨーロッパで移民もいっぱいいるのに異邦人を攻撃して勝利点って非常にポリコレ的に物議を醸しそうですよね。まあ昔だから良いのか……? だとしたらもっと設定を神話に寄せたらいいのに。どっちに寄せても絶妙に微妙にテーマに合ってなくて違和感でお尻もぞもぞしちゃう。

 試みは買うので、第二版でどれくらいゲームバランスやルールや設定に手が入っているか見てみたいです。でもBGAがアルファ版でこれから第二版が出るって事は第二版に寄せたのが今のルールなんかなぁ?