邪教の大神官は二度ノックを鳴らす

ボードゲーム関連ブログ。だいたいレビューと感想。本家ウェブサイトはhttp://tantramachine.com

ファラオの帰還

bodoge.hoobby.net

システム:与儀
2人~4人

20分~40分

77spiele

◇どんなゲーム?

 プレイヤーは各国の発掘調査隊の隊長となって、古代エジプトの財宝発掘を指揮し、その成果を競います。財宝の眠る遺跡へ最も多くの隊員を派遣した者だけが財宝を獲得できるのですが、財宝を持ち帰った隊員達はファラオの呪いにかかり次々と倒れていきます…。呪いを解くには、以前に発掘したファラオの遺体を元の遺跡へ戻すほかありません。九死に一生を得た隊員達は恩返しのため、“ファラオの帰還”を命じたプレイヤーの新たな部下となるでしょう。    -公式サイトより引用

 隊員カードをお金代わりに財宝を競る競りゲーム。ただし隊員は一度競りに使われるとファラオの呪いで使えなくなり、病院にストックされます。各プレイヤーは一度だけファラオカードを使うことでストックされた隊員の呪いを解除して手元に補充可能ですが、その場合はそのターンの競りを諦めなければなりません。

 また、アイテムは異なる種類のアイテムをなるべく多く集めるか、たくさんのアイコンが書かれたカードを集めればより多くの勝利点を得ることが可能です。

 競り+セットコレクションの、悩ましさたっぷりのカードゲームです。

◇レビュー

※当方所持は第二版です。第一版とルール、カードの内訳が一部異なります。

 エジプトテーマ(好物)の競りゲー+セットコレクション。使われた隊員カードがストックに貯まっていき、それを限られたファラオカードでサルベージするタイミングが重要。ファラオカードで手に入れた/競りで手に入れた隊員は次のラウンドになるまで使えない為、前半に使い切ると後半の競りにほぼ参加出来ず、さりとて、最終ラウンドまでファラオカードをキープしておくのはほぼ無駄。(一応、競りで落とせる隊員カードは1枚1点になるため、それらがサルベージ出来るなら無駄では無いが、得点としてはかなり小さい)

 スタプレに+ラウンド数分の初期ボーナスがつくため、後半になればなるほどスタプレはきわめて強力なので、どのカードを必ず欲しいか見極めて要らない競りはスタプレを押さえに行く為にホルスパスするなど、パスのタイミングの見極めが極めて重要です。

 初心者と少人数でプレイすると、初プレイ組が戦略を誤って中盤くらいのラウンドで隊員カードがゼロになってゲームがにっちもさっちもいかなくなる事がたまにあり、一方的に殴られるだけになってゲーム性を損なう事態がたまに起こります。ですので、不慣れな人と遊ぶ場合には、あまり早くファラオカードを使わないことを周知する必要があります*1。出来れば、このゲームは極力MAX人数の4人で回す方が面白いと思います。

 ゲームのコツとしては、とにかく財宝を5種類集めればかなり高い確率で勝てるので、なるべく種類を多く集めるのを優先、その次くらいにアイコン数の多いカードを集めるのがいいでしょう。人材は有限なので、アイコンが多くても同じ種類のカードを無理して集めるのは得策ではありません。

*1:私はこのゲームが好きですが、これは正直言いますと、このゲームのとても致命的な欠点のように思われます。ゲームに不慣れな人相手にこのゲームを持ち込むのをためらわせてしまっており、このゲームがあまり頻繁に遊べていない原因の一つです。