邪教の大神官は二度ノックを鳴らす

ボードゲーム関連ブログ。だいたいレビューと感想。本家ウェブサイトはhttp://tantramachine.com

くだサル

2人~4人

10分~15分
2018年~
システム:yusuke
アート:itsukusimi Design Works
フダコマゲームズ/ホビージャパン

***ホビージャパンから発売決定につき繰り上げレビューにてお送りします。***

◇どんなゲーム?

 自分の食べたい果物をたくさん集めましょう! しかし、果物カードはたくさんあれば点数になりますが、多すぎると流れてしまいます。集めたい果物カードの情報はオープンなので、どのカードを点数にするのか、点数にさせないように流すのか。読み合い要素の熱いカードゲームです。

◇レビューとか

 自分の場札と共通の場札の、同じ果物カードの枚数をかけ算して点数を稼ぐカードゲーム。ただし、共通の場札には規定の枚数があり、この枚数を超えると場札(共通の場札も、自分の場札も)がすべて流れてしまい決算に入るため、どれかは流さなければなりませんが、さりとて流してしまえばその果物では点数を稼げません。また、決算時に誰も一枚もカードを出していない果物もまた流されるため得点にならないので、どれを残してどれを捨てるかというジレンマをかいくぐって得点を稼ぐゲームです。

 自分の場札は公開のため、誰が何を集めているかバレバレなので、うまく手札に相手が集めているカードが来れば流せるが、もちろんそれは相手にとっても同じ。これを調整するのがサルカード(2枚分扱い)とマイナスカード(場札1枚分カウントがマイナスになる)です。

 規定の枚数自体は1回目4,2回目5,3回目6枚と増えていきますので、逆転もあり得るバランスになっています。

 カードのグラフィックも美しく、全体としては面白いんですが、説明書がわかりづらいのと、「規定の枚数」集まるとバースト、の、規定の枚数が直感的でないのが難点かな。ボードなりシートを用意して並べるようにさせると良さそうな気がします。後マイナスは腐った果物、みたいな設定にして視認性よくするといかにもマイナスって感じでいいかな、とか、場に出てるカードがすべてマイナスの時だけマイナス、というルールがわかりにくかったかなとか、得点計算させるシステムなのにチップも得点シートもなく、メモで計算してね、は子供向けターゲットであろうゲームとしては微妙だなとか(ゲーマーなら得点チップを別途持っていることが多いのでそれでやりとりすればいいのですが、ターゲットが明確に子供な絵柄なのでどうかなあ、とか。まあそういうゲームたくさんありますけど、何か欲しいなと思ったのも確か)思うところはありますが、同人ゲームとして内容もカードのクオリティも十分に及第点以上だと思いました。

 上記の点は説明書を直すのと、共通マットシートをつけるかすれば改善できる気がするので、ルールさえ把握できれば(このハードルが高そうという問題)盛り上がるし読み合いつぶし合いもあるよいゲームじゃないかなと思います。

 と言う訳で、ホビージャパンさんのてこ入れが入った上での発売も決定している事ですし、さらに言うとフダコマゲームズさんで、わかりやすい版のルールも御用意いただけるらしいので、アートワークやテーマにそそられるなら購入検討全然アリと思います。