邪教の大神官は二度ノックを鳴らす

ボードゲーム関連ブログ。だいたいレビューと感想。本家ウェブサイトはhttp://tantramachine.com

Byzanz(ビザンツ)

3人~6人

45分~55分
2008年~
システム:Emanuele Ornella
アート:Doris Matthäus
Amigo Spiel + Freizeit GmbH/ニューゲームズオーダー

☆どんなゲーム?

 皆さんはビザンツ帝国の商人です。

 3箱一組で商品を売りさばきますが、この国の商売のやり方は、は見栄え重視なので、見えてる箱の商品だけで評価されます。上げ底上等です

 手持ちの商品で欲しい商品のセットを競りますが、1箱は税金として市場に持って行かれます。世知辛い。競った商品は市場に流れ、競りで一番最後に商品を手に入れた(5,6人プレイの時には手に入れられなかった)商人が、商品を手に入れることが出来ます。ムスリムだからね、分け合わないとね。ザカートの精神です。多分。

 倉庫にはキャパシティがあるので、7個までしか商品を入れられません。安くても、売らなきゃいけない時もある。おお、575。

 ままならない中、商人をこき使いながらビザンツ1の商人を目指しましょう!

☆レビューとか

 競りゲーながらプレイ感はさくさくでとても遊びやすいゲームです。日本語版が出るまでは絶版? で高値で取引されていたと聞いたので、既にそれなりに定評のあるゲームのようですよ。

 パッケージにも出てくるおっさんがうさんくさいのが難ですが、美少女よりおっさんが好きなボードゲーマー的には特に困ることも何もありません。というかマジでこのおっさん、うさんくさいにもほどがあるだろ……しかもめちゃくちゃ有能です。何せワイルドカード扱いの上に、おっさんのみで集めれば5点! 最大得点です。ただしおっさんは競りに使えません。0点だからです。残念!

 競ったカードを3枚一組で得点にするのですが、セットで使うカードのうち1枚だけを得点にして他を捨てるので、高い数字のカードは一枚あればいい。また、手札の上限を超えると廃棄処理が発生するので(セットが作れるならセットを作ってよい)沢山カードを取ったら取った時点で綺麗にセットが作れるように集めたいですね。また、あんまりセットを作りすぎると、競りに使えるカードがなくなってしまいます。

 競りは1ラウンド当たりプレイヤー人数-1回行われます。最初の競りを落とすと沢山カードがもらえるのですが、最後まで競り落とせなかったプレイヤーは、競りをしなくても自動的にタダでカードがもらえます(枚数は少ないですが)*1。競り落とせなかったプレイヤーから、競ったカードが少ない順に、場に残ったカード(競りに使ったカードと、競ったカードから一枚を税金的に場に出しておく)を色毎にまとめて一列もらえるので、最初の場のカードが微妙なら、必ずしも慌てて競っていく必要はありません。勿論手数は力という考えもあるので、手札があんまりよくないならガンガン取っていくのも次につなげるにはいいかも……みたいなことを考えながらテキトーに競っていきましょう! 手札がなくて欲しいカードが競れなくても、最後には好きなカードがもらえますから立て直しもラクラク! 最後まで胸熱展開が楽しめます。

 初心者でも問題なく遊べる、ストレスレスな作りのゲームです。初心者を競りゲーの世界に導く導入としていかがでしょうか? ニューゲームズオーダーさんから日本語版も出たし、この機会に是非是非。日本語版のカードはマット加工ですべすべしてキモチイイですよ! でもおっさんはうさんくさい。

 

こんな人/シチュエーションにオススメ!

  • 競りゲーの入口に
  • 美少女よりおっさんが好きな人に。うさんくさければ更によし。
  • セットコレクション好きに
  • 多人数プレイに(6人まで対応!)

*1:5-6人プレイだと、最後まで競りを折り続けたプレイヤーは1枚もカードを手に入れることが出来ません。