邪教の大神官は二度ノックを鳴らす

ボードゲーム関連ブログ。だいたいレビューと感想。本家ウェブサイトはhttp://tantramachine.com

Keltis: Das Würfelspiel(ケルト:ダイスゲーム)


2人~4人

30分前後
2012年~
システム:Reiner Knizia
アート:Martin Hoffmann/Claus Stephan
KOSMOS

◇どんなゲーム?

 クニツィアの名作「ケルト」がダイスゲームになりました。サイコロを振って出たマークのマス目を、マークの数だけ進めます。ただし、ゲーム終了時点でスタート地点前後にいる駒は大幅な減点! なるべく多くの駒をゴールもしくはゴール付近に送り込みましょう。止まったマス目によっては連続手番のコンボも狙えるので、どの目をどれだけ振り直すかがポイントです。

 

◇レビューとか

 端的に言うとスゴロクでありレースゲーム。ケルトとはボード以外全くの別ゲーです。

 出た目(数字ではなくマーク)の数だけ、同じマークの目にコマを設置/設置したコマを移動させますが、同じマークの列には一個しかコマが置けません。特殊なお得アイコンの目にぴったり止まると石がもらえたり(石は最低4つ集めないとマイナス点)もう一回手番が回ってきたり、一マス余分に進めるので、これらがうまいことコンボするように駒を動かすのが楽しいゲームです。

・自分の上がりがほぼ決定になった時点でいつ上がるか

・3つめ、4つめのコマをいつどのタイミングで出すか、(4つめのコマを出すのが遅いと、出した直後のマスはマイナス点のため、コマを出さない方が良かったと言う事態が起こりうるのですが、コマ3つしか出さないと実質勝てないバランス)

・緑の石をどの程度優先して取っていくか(緑の石コマだけで石を回収するというプレイングは非効率的なので、どこかでダイスで石を取りたいが、どのタイミングで取るか?)

 を考えつつ、なるべく沢山のコマをゴールに送り込むべくダイスを振っていきます。等と言うとかなりクニツィア・ジレンマ(こんな言葉は日本人しか言わない! なんていいっこなしで)強いゲームっぽいですが、そんな事はなく割とゆるいです。。4人プレイしかしたことがないため2人プレイだとどの程度バランスが変わるかわかりませんが、わいわい言いながらダイスを振って楽しめるカジュアルゲームです。

 なおこのゲームのボードには表裏があり、両面プレイして1ゲームと考えると、実際のプレイ時間はかなり長くなりますが、是非両面を連続して遊んでいただきたいと思います。両面でのプレイ感は全く別物であり、1個で2つのゲームが遊べる感じが味わえます。こちらはどれだけ(黄色の目×3が出るまで)粘れるか、妥協できるかの洗面器ゲー感があり、進めないマスの前でどったんばったんしながら緑の石を泣く泣く集める羽目になるため、緑の石の価値がアホみたいに下がります。(とあるプレイでは全員が緑の石9個以上を握っていた)

 ガチ度で言えば相当カジュアルですが、ルール的には簡単なので初心者向けに活用しております。コンポーネント的にカードもないので、まだ小学校低学年の子供相手に回したことはないですが、子供向けでも十分行けそうです。

 

 本家ケルトとの比較で言うと、コンポーネントがコンパクトなため、場所を取る本家ケルトが遊べない環境で遊べるのがいいところだと思います!

 ぶっちゃけめっちゃ面白い! 最高! と言うゲームではありません。ありませんが、軽くて説明が簡単なのとコンパクトで遊びやすい為か、何故か異常にリピート率が高く、元々中古500円で買ったのもあってか、我が家のコストパフォーマンス最高ボドゲベストワンの地位を当面譲りそうにないというとにかく不思議なゲームです。