邪教の大神官は二度ノックを鳴らす

ボードゲーム関連ブログ。だいたいレビューと感想。本家ウェブサイトはhttp://tantramachine.com

Mountains of Madness(狂気山脈)

 

3人~5人

60分~90分
2017年~
システム:Rob Daviau
アート:Miguel Coimbra/Rob Daviau
IELLO/ホビージャパン

 

◇どんなゲーム?

 HPラヴクラフトの名作ホラー小説「狂気山脈」をゲーム化。

 手札の数字とマークをうまくミッションで提示されたマークと数字の範囲内に合わせるように出すのですが、コミュニケーションが狂気によってだんだん阻害されていき、難易度爆上がり! 美しいアートワークとは裏腹の、冷気とともに押し寄せる狂気に抗いながら助け合い、旧文明の遺産を集めながら無事脱出しましょう! という協力ゲームです。

 

◇レビュー

 パッケージのアートワークが美しくて気になっていたのですが、このアートワーク「世界の七不思議」のミゲル・コインブラだったんですね。この人色んなとこで描いてるな~(ボドゲイラストレーターを気にするようになったら色々沼っていうか末期かもしれない)。

・プレイ前

 ルール読む感じだとちょっとゆるいファイブミニッツダンジョンみたいなのかな……?

・インスト中

 重そうめんどくさそう窮屈そう……

・プレイ後

 運ゲー×バカゲーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww またやりたいwwwww

 パッケージ&ホラー、クトゥルフゲーという前提にびびらずに気楽に遊んで欲しいゲームです。元作品はホラーですが、ホラー的な要素は皆無です。

 

 歌を歌ったり声を出したりしなければならない狂気カードが含まれているので、私の周りではかなり躊躇する人が多かったのですが、大声を出せないなどの環境の場合は、相談の上で該当カードを外すなどすればいいのではないかと思いました。なお、私の初プレイでは歌ったりするタイプの狂気症状は出なかったので、周りの卓の人たちが、あれっ? 歌わないの? っていうリアクションでした(笑)。

 カード運の引きにかなり左右されるのですが、3人プレイで引き運がメチャクチャ悪いプレイだったにもかかわらず脱出の最終局面にまではいけたので、そこまでかつかつのゲームバランスではないように思いました。(ただし、ミッションはだんだん意地悪い設定になっていくので楽ちんとも言えません。また、多人数の方がバランス厳しい印象でした)

 協力ゲームですがスピード勝負なので奉行するヒマもなく、わいわい賑やかに遊べる良いゲームだと思います。ただ、典型的アメリカントラッシュでモチーフに難易度を合わせてるので、普通にやったら多分クリア不可能な、あーやっぱりクトゲーねっていう感じのゲームなので、そこを許せるかどうかじゃないですかね……。自分は完全にユーロゲー脳なので、やたら難易度高い協力ゲームは一度やったらいいかなあっていう気がします。何で失敗条件が三つも四つもあるのよ……(笑)。

 あと典型的アメトラって言うだけあって、無駄に凝ってるプレイヤー達の駒が飛行機だったりするのは個人的はちょっと嬉しい奴でした。でも難易度の辛さを和らげたりはしない……。