2人~4人(45分前後)
2015年~
デザイン:Thomas Lehmann
アート:Ollin Timm
Bezier Games/グループSNE/Viravi Edicions
◇どんなゲーム?
ヤッツィー系*1拡大再生産ダイスゲームの名作「王への請願」を大幅リニューアル。ダイスを振って役を作り、タイルを手に入れてダイスを増やしたり特殊能力を手に入れ……最終的にはゾロ目をたくさん作った方が勝ち! たくさんのダイスをじゃらじゃら振る楽しさ、振ったダイスを確定させて役を作っていく楽しさが味わえるゲームです。
王への請願と異なり、途中で手に入れるタイルは毎回ランダムで入れ替えるので、プレイするたび異なる展開、異なるダイスがあなたを待っています。
◇レビュー
私にとっての、初心者向けキラーゲームの一つです。
ただダイスを振るだけでなく、頭を使うところもあるというのが、初心者受けが非常に良いのです。
ディープゲーマーにとっては、他プレイヤーとの絡みが少ないので物足りないかも知れませんが、私はソロゲー感あるゲームが好きなので、私的にはマイナスポイントにはなりませんでした。インタラクションバリッバリのゲームが好きな人には物足りないと思いますが、そこは好き好き。運ゲーと言えばそうですが、ある程度どの目を固定するかとか、どのタイルを取るかとか、考えどころは結構あると思います。そして、どんなに戦略を練っても結局はダイスの目に全てをゆだねなければならない、という運のバランスがちょうど良いゲームでもあります。
ダイスを沢山振れるだけで楽しい! という方にはとにかくオススメ。赤と白のダイスは見た目も綺麗ですし、最終的には10個ぐらいダイスをまとめて振れるのがかなり気持ちよく、最終ラウンドのゾロ目振り合いは盛り上がるので、出来れば、2人よりは3,4人でわいわいやるのがいいと思いました。これでもくらえ!*2
ゲームの欠点としては、強い(というか、ダイスをたくさん増やせる)タイルを早取り出来ないと結構逆転が厳しいかも、という点でしょうか。高レベルのタイルは枚数が少ないので、これを取りそびれるとかなり辛いです。最後のゾロ目タイムでそもそもダイスが足りなくて脱落、という事態、比較的よく起こるので。それでも、ダイス振り直し&ダイス目+1のスカラベトークンをたくさん入手する事で、タイル取得の失敗による差はそこまで大きくないような気もします。
あえてゲームとは全く関係ないゲームの欠点を上げると、コンポーネントの保存方法が非常に難儀です。中の小分けにするプラケースが、何故かカードがきっちり入る仕様になっていないのは如何なものかと。どういう分類でチップを詰めさせることを想定してあのサイズにしたんだろう……。いっそ各チップごとに小袋に詰めるか、各チップごとにモビロンバンドでくくった方がいいのか……と思いながら毎回放置して、毎回セットアップであーだこーだチップを探すのにめちゃくちゃ時間がかかってしまうのがこのゲームの最大の欠点です。片付けるのも時間かかるよ! まあ私は、このゲーム何度も回すの解ってたので、本体より高いインサートを特注するという無茶をやってしまいましたけど(プレイスペース卓屋様、その節は有難うございました……!)。
一応、英語のみですがタイルの初期配置を自動決定してくれるアプリもあるので、スマホ&タブレットユーザーはダウンロードしてみては如何でしょうか。